モバイルマルウェア
【英】Mobile Malware
モバイルマルウェアとは、スマートフォンなどのモバイルデバイスを対象とした悪意あるプログラム(マルウェア)の総称である。
典型的なモバイルマルウェアの例として、娯楽用の無害なモバイルアプリを装いインストールさせ、内部に仕込まれた不正なコードを実行させる、いわゆるトロイの木馬タイプのモバイルマルウェアがある。端末がPCに接続された際にPCから感染しようとする例も報告されている。モバイルマルウェアの挙動は多種多様であり、アドレス帳やオンラインバンキングへのアクセス履歴を通じて個人情報を窃取しようとするもの、ユーザーの行動を追跡・追跡しようとするもの、有料サービスを利用させて小銭を稼ごうとするもの、広告を執拗に表示するもの、などが確認されている。
セキュリティベンダーのシマンテックは、ターゲティング広告のライブラリを悪用して不正・迷惑なプログラムを実行するアプリを特に「マッドウェア」(モバイルアドウェア)と呼んでいる。
モバイルマルウェアはスマートフォンの普及と共に急速に増加しているとされる。また、モバイルマルウェアはAndroidスマートフォン(Androidアプリ)において特に問題視されやすい。カスペルスキーは2012年から2013年にかけておよそ1千万件のマルウェアを検知し、また2013年に検知されたマルウェアの98パーセント以上がAndroidを狙ったものだったと報告している。
モバイルマルウェアの脅威から身を守る手段として、セキュリティソフトをモバイル端末に導入すること、インストール時に表示される「アクセス許可リスト」に、アプリの用途上不要なはずの権限が含まれていないか確認すること、Google Playをはじめとする信頼できるアプリケーションストア以外の経路を利用しないこと、などの事項が推奨されている。
参照リンク
スマートフォンで急増するマルウェアの脅威 - (マカフィー セキュリティニュース)
2013年、モバイルマルウェアの進化を振り返る - (カスペルスキー)
これからのモバイルマルウェア - (シマンテック)
マルウェアによるモバイルデバイスへの侵入 - (ソフォス)
モバイル コンピューティング: モバイル マルウェアについて警戒する - (マイクロソフト)
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