トライバンド
別名:3帯域,3帯域対応,3帯域仕様
【英】triband
トライバンドとは、無線通信を行う端末が3種類の周波数帯域を通信に使えるようになっていること、および、そのような構造の端末のことである。特にWi-Fiルーターの技術区分として用いられることが多い。
トライバンドに対して2種類の周波数帯域が使える状況をデュアルバンド、4種類の帯域が使える場合はクアッドバンドと呼ばれることが多い。
トライバンドWi-Fiルーターは基本的には従来のデュアルバンドの周波数帯域である2.4GHzと5GHzに、さらに5GHz帯の別の帯域を追加し、2.4GHz帯と2種類(2系統)の5GHz帯を使用する構成が採用されている。
屋内の無線LANアクセスポイントに用いられるWi-Fiルーターの分野では2010年代後半以降にトライバンド対応ルーターが登場し始め、徐々に普及しつつある。これによって複数の端末が同時に接続し、大容量で高負荷な通信を行った場合でも、あるいはIoT環境でも、従来のデュアルバンド仕様ルーターでは比べて格段に快適な通信が実現する。
なお、携帯電話のグローバル端末は、通信に使用される周波数帯域が国・地域ごとに異なるという事情を踏まえて複数の周波数帯域で通信できるよう設計されている。このうち3種類の帯域に対応する端末はトライバンドに該当する。ただし移動体通信においてはGSM(第2世代携帯電話)やW-CDMA(第3世代携帯電話)においてすでにトライバンドはやそれ以上の周波数帯域に対応する端末が登場していた。
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