ハイブリッドクラウド
【英】Hybrid Cloud
ハイブリッドクラウドとは、プライベートクラウドやパブリッククラウドといった複数のクラウドを組み合わせ、相互に連携させて利用することである。または、そのようにして運用されているシステムのことである。
クラウド(クラウドサービス)は、設置環境や提供形態などによって複数の形態に区分される。インターネットを通じて誰でも利用可能なサービスとして提供されているサービスはパブリッククラウドと呼ばれており、企業が自社で利用するための構築してクラウド環境はプライベートクラウドと呼ばれる。プライベートクラウドの中にはサーバー群を自社内に置く(オンプレミス)形態も含まれる。
パブリッククラウドにもプライベートクラウドにもそれぞれに長所がある。たとえばパブリッククラウドは可用性に対する信頼性が高く、プライベートクラウドはセキュリティに対する信頼性が高い。また、パブリッククラウドは従量または定額の利用料が利用するたびに発生するが、プライベートクラウドはイニシャルコストを除けば比較的安く維持できる。ハイブリッドクラウドは、各クラウドを組み合わせることで長所を活かし、より柔軟な運用を実現する形式といえる。
最近では、複数の異なる事業者が運用するパブリッククラウドを横断的に利用し、データの移動や機能連携をシームレスに行うといったクラウドサービスのあり方も増えつつある。こうした形態は「マルチクラウド」と呼ばれている。
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