「プロセッサ」の解説
コンピュータの構成
コンピュータには「入力」、「記憶」、「制御」、「演算」、「出力」の5大要素があります。それぞれが互いに連携、処理をすることにより、外部から入力された情報を命令どおりに処理し、その結果を出力しています。
例えば「2×5=」という式をコンピュータに計算させる場合、その手続きは次のようになります。
- 入力装置(主にキーボード)を用い、計算式を入力します。
- 入力された処理内容は、一旦、メモリに記憶されます。プロセッサ(CPU)がその処理内容を制御、演算します。
- 演算処理によって、この例では「10」という結果が出ます。出た結果はメモリに戻されます。
- 出力装置(ディスプレイ)に「2×5=10」という計算結果が表示されます。
プロセッサの基本的な仕組み
プロセッサは「CPU(Central Processeing Unit)」とも呼ばれます。訳語として「中央演算処理装置」または「中央処理装置」と呼ばれることもあります。コンピュータの中でデータの演算処理を行う中核的な装置です。超微細な電子回路が大量に集積されており、集積回路(IC)、または大規模集積回路(LSI)と呼ばれます。
プロセッサは、単位時間あたりのデータ転送量である「バス幅」、処理速度の周期である「動作周波数(クロック周波数)」といった性能があります。他の条件に左右されなければ、バス幅と動作周波数はコンピュータの処理性能そのものを決定する要素となります。
動作周波数を表す単位は「ヘルツ(Hz)」で、秒間に周期を何回繰り返すかを示すものです。例えば1GHz(ギガヘルツ)のCPUは、毎秒10億回の処理動作を行います。ギガは十億を意味する接頭辞です。1GHzでは1秒間に10億回、2GHzだと1秒間で20億回、動作します。二つを比べると2GHzのCPUのほうが処理能力は高いといえます。
また、1980年代から1990年代にはCPUは8ビット単位で処理していましたが、現在では32ビット単位が主流で、求められる機能によっては64ビット単位で処理できるCPUも登場しています。
ポイント
コンピュータの基本的な構成と役割を理解しましょう。
コンピュータを構成する基本的な構成要素と、その中心で演算処理を担うプロセッサの基本的な仕組み、さらには機能、および、性能の考え方などを理解しましょう。