「ファイルシステム」の解説
ファイル管理
コンピュータシステムで扱われるファイルの体系的管理を「ファイル管理」と総称します。ファイル管理には、ファイルの作成・保存に加えて、ディレクトリの作成、ファイルやディレクトリの複製、および、適切なアクセス権を設定することなどの操作が含まれます。
階層とディレクトリ
ファイルを保管するための場所として用意された、階層構造を持つ場所の概念を、一般的に「ディレクトリ」と呼びます。WindowsやMacintoshではほぼ同じものを指して「フォルダ」と呼んでいます。ディレクトリは入れ子式の階層構造になっています。
全てのディレクトリを含んだ最上位の階層は「ルート(ルートディレクトリ)」、現在アクセスしているディレクトリは「カレントディレクトリ」と呼びます。
任意のディレクトリを指定するための記述はパスと呼ばれます。カレントディレクトリから目的のディレクトリへアクセスするための相対的な関係を示す指定方式は「相対パス」と呼ばれ、ルートから目的のディレクトリへ至るまでの関係を示したものは「絶対パス」と呼ばれます。絶対パスはカレントディレクトリの位置に関わらず一意にパスを指定できますが、あらかじめディレクトリの全体像やアクセス経路を熟知しておく必要があります。
パス表記の例
バックアップ
バックアップとは
バックアップは、システムの誤操作や障害などによってファイルが破損されるような事態に備え、ファイルの複製を別途保存する作業です。
バックアップは、定期的に実施される他、システムやファイルに大きな変更があった場合にも実施されます。バックアップファイルの破損等に備え、ある時点で作成されたバックアップを複数のタイミングで保存することを、世代管理などと表現します。