「マルチメディア応用」の解説
グラフィックス処理
コンピュータによるマルチメディア技術やグラフィックス処理を応用することで、色が画像の加工・編集、品質向上といった効果を図ることができます。
色の表現
コンピュータのディスプレイやプリンタなどで再現される「色」は、「RGB」や「CMY(CMYK)」などの色空間を用いて表現されています。
また、各色には、いわゆる色合いを示す「色相」や、色の明るさを示す「明度」、色の鮮やかさを示す「彩度」などの要素があります。これら要素の微妙な変化によって、わずかずつ色の異なる多彩な色表現を可能にしています。
画像の品質
画像の品質は主に画素数、解像度、階調といった要素によって決定されます。
- 画素(ピクセル)数
- 画素とは、画像を構成している「点」のことです。「ピクセル」と呼ばれることも多くあります。画素は色などを再現する際の最小の単位です。
- コンピュータの画面表示は画素の集合であり、画素の数が多ければ多いほど、画像の情報量が豊かになります。また、同じ大きさのディスプレイでより多くの画素数を持っていれば、より高い解像度を得ることができます。
- 解像度
- 「解像度」は、単位面積あたりの画素の密度を表す値です。解像度が高いほど精密で高品質な描写が可能となり、逆に解像度が低ければ目の粗い表示となります。
- 階調、コントラスト
- 階調とは、色の濃淡の変化を表しています。階調が多ければ多いほど、中間色が多くなり、色の変化がなめらかなになります。逆に階調が少ないと、色の境界がはっきりした画像になります。
グラフィックソフト
画像を編集するためのアプリケーションソフトウェアを総称して「グラフィックソフト」と呼びます。グラフィックソフトのうち、マウスポインタを絵筆に見立てて線を描写するタイプのものを「ペイントソフト」と呼び、直線や曲線を演算処理することで精密に描写するタイプのものを「ドローソフト」、写真などの既存の画像データを加工・編集するものを「フォトレタッチソフト」と呼びます。
マルチメディア技術の応用
マルチメディア技術を応用した分野には以下のようなものがあります。
- バーチャルリアリティ
- 「バーチャルリアリティ(VR)」は、現実にはその場に存在していない世界を、あたかもその場に存在するかのように知覚させる要因を生み出す技術の総称です。具体的な例としては、本物さながらの操作環境と、操作に連動した高度な3DCGを駆使したフライトシミュレータなどがあります。
- CAD
- CAD(Computer Aided Design)は、短時間に精度の高い図面を作成する技術や手法のことです。データの再利用や省力化を実現するものとして、建設関係の業界などで高度に発展しています。立体の情報を扱う「3次元CAD」では、高さの要素が加わり、外観全体、あるいは内観まで含めてCGでデザインを行うこともできます。