「ファシリティマネジメント」の解説
システム環境整備
コンピュータやネットワークなどのシステム環境や施設、設備を維持・保全するシステム環境を構築します。一般的には災害対策のための機能や防犯対策を施します。これを実施するには停電や瞬電対策として「無停電電源装置(UPS:Uninterruptible Power Supply)」を用いたり、落雷などによる瞬間的な異常電圧に備える「サージプロテクト機能」などが活用されます。また、機器をワイヤーケーブルを使って柱などに取り付ける「セキュリティワイヤ」なども用いられます。
無停電電源装置(UPS)
停電や瞬電の際に電源の供給が停止してしまうことを防ぎます。小型のバッテリが搭載されているので、数分〜数十分の間なら接続された機器へ電源を供給することができます。時間が有限なので、UPSが稼働している間に、すみやかにデータの保存やシステムの停止をしなければなりません。また、定期的なバッテリ交換をしないと機能が発揮できないため、保守を行う必要があります。
サージプロテクト
落雷などにより施設の周囲に異常電圧が発生した場合、電線や電話回線を通じて電流が逆流しコンピュータや機器類が壊れてしまうことがあります。これを防ぐためにサージプロテクト機能を搭載したOAタップやモデムを利用すると被害を最小限にすることができます。
セキュリティワイヤ
ノートパソコンなどの軽量で持ち運びやすい機器類は盗難にあう可能性があります。設置する際、移動しづらい大型デスクや棚、あるいは、支柱などにワイヤで結び付けておくことで、盗難防止を図ることができます。セキュリティワイヤはキーロック式なので、キーの保有者はいつでもワイヤを外すことが可能です。
ファシリティマネジメント
建物や設備などの資源が最適な状態となるように改善するための考え方です。「ファシリティ(Facility)」は施設という意味があります。このため一般的には「施設管理」と呼ばれることもあります。不動産業では以前から活用されていた管理方法で、これをITにも応用することで、情報システムを最適な状態で管理することを目的としています。