エヅガー・ウィーブ・ダイクストラ
別名:エドガー・ダイクストラ,エズガー・ダイクストラ
【英】Edsger Wybe Dijkstra
エヅガー・ウィーブ・ダイクストラとは、オランダのコンピュータ科学者である。1930年5月11日、オランダ国ロッテルダム生まれ。構造化プログラミングの提唱者として有名である。2002年8月6日没。「Structured Programming (1967)」に次いで「Go to statement considered harmful」 (1968)を発表し、goto文撲滅運動をしたことでも有名である。
1950年代から1960年代にかけて、コンピュータプログラミングはほとんど人海戦術による作業であり、なんらの理論や体系も持っていなかった。FORTRANやCOBOLなどの言語はすでに存在していたが、いずれも構造的言語とはいえなかった。そのような時代に登場した「ALGOL 60」が、プログラミング言語として初めて構造化プログラミングの様式を備たものであり、プログラミングのいわば暗黒時代に終止符を打つものであった。ダイクストラは、このALGOLの草創に中心的な役割を担っていた。
このALGOLが、後のPascalやAda、PL/Iを生み、さらにC言語の祖先となる。ほとんど、現代的なコンピュータ言語の位置しているといえる。
また、最短経路を見つけるダイクストラ法を創案し、データが競合する問題の解決案としてセマフォと呼ばれるプロセス制御方式を創案した。いわば今日のコンピュータプログラミングに必要不可欠な基礎を築いたといえる。
※photo (C)2002 Hamilton Richards
【略歴】
1942年、エラスムス・ギムナジウム(大学)に入学。しかしまもなく第二次世界大戦の混乱に巻き込まれる。戦後ほどなくしてライデン大学に入学し、物理学を専攻した。
1951年。英国ケンブリッジ大学のサマースクールに参加し、初めてコンピュータプログラミングを学ぶ。
1962年、アインホーヘン工科大学の数学教授に就任。
1973年、オランダ在住のまま米国バロース社(現在のユニシス社)の特別研究音(フェロー)となる。
1984年、家族とともに米国に渡り、テキサス州オースティンにあるテキサス州立大学で コンピュータ科学のシュルンベルジェ記念100周年教授へ就任。
2002年、「C&C賞」を受賞。その2週間後に病没。
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