クリック詐欺
別名:クリックサギ,不正クリック詐欺
【英】click fraud
クリック詐欺とは、いわゆるネット詐欺の手口のうち、不正なクリック行為によって利益を得ようとする手口のことである。主にPPC広告(クリック課金型広告)を不正な方法でクリックして報酬を出だせる行為を指す。
典型的なクリック詐欺の手口としては、自らが運営するWebページ上の広告をクリックして、あるいは他人にクリックさせて、成果報酬を受け取るというものがある。不正行為と見破られずに効率的にクリック詐欺を進める手法として、海外で低賃金で人員を雇用しクリックに従事させたり、マルウェアをばら撒いてボットネットを構成したりといった手法を用いる例もままあるとされる。
2011年頃に存在が確認された「ZeroAccess」と呼ばれるマルウェア作成用ルートキットは、侵入したマシンのWeb検索結果を改竄してクリック詐欺を行わせるという機能を持っていた。ZeroAccessは多くのマルウェアに利用され、2012年時点で世界100万台のPCに広がっていたと言われている。
クリック詐欺は、自分の収入目的の他にも、特定企業の広告をクリックして広告効果の伴わない報酬を支出させるという、一種の攻撃目的で行われることもある。
クリック行為を悪用するネット詐欺の手口という点では、「出会い系サイトなどで画像や詳細情報ページへ進むボタンをクリックすると、会員登録が成立したかのような画面を表示して、不当に料金を請求しようとする」というような手口もあるが、こうした詐欺行為は「ワンクリック詐欺」や「ワンクリック料金請求」と呼ばれ、クリック詐欺とは区別される場合が多い。
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