ビントン・サーフ
【英】Vinton Gray Cerf
ビントン・サーフとは、米国のシステムエンジニアである。1943年(推定)生まれ。ロバート・カーンと共に、インターネットにおいて今や必要不可欠なプロトコルであるTCP/IPを開発したことで知られる。「インターネットの父」と呼ばれることもある。
1961年、ビントン・サーフはスタンフォード大学に入学し、数学を専攻した。1965年に同校を卒業し、その後2年間はIBMでタイムシェアリングシステム「Fortran」のエンジニアを務めている。やがてカリフォルニア大学に在籍していた高校時代の友人から誘いを受け、1967年、IBMを休職してカリフォルニア大学ロサンジェルス校(UCLA)の大学院へ進んだ。専攻はコンピュータ科学で、1970年には修士号を、また1972年には博士号を取得している。
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ビントン・サーフはスタンフォード大学の助教授に迎えらると、米国国防総省の高等研究計画局とかかわり始め、同局内に勤務していたロバート・カーンとともにTCP/IPの草案を作成した。1976年には高等研究計画局に移籍し、局内プロジェクトの一環としてTCP/IPの作成と考証を続けた。やがて1983年には、同局の通信プロトコルは正式にTCP/IPへと切り替えられることとなる。
1982年、プロジェクトへが次の段階へ以降し始めたあたりで、ビントン・サーフは民間のMCI社に移った。そこでもMCIメールの作成や インターネットの技術の普及などで功績を挙げている。長らくMCI WorldCom社の次世代インターネット・システム開発の責任者として活動を続けていたが、2005年10月に突如Google社に移籍し、世間を驚かせた。現在はGoogleの副社長兼チーフ・インターネット・エバンジェリストを務めている。
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