フォールトトレランス
【英】fault tolerance
フォールトトレランスとは、システムに障害が発生した場合にも正常に機能し続けることである。耐障害性などと和訳されることが多い。
通常のコンピュータは、システムの一部に支障を来たすと機能が停止してしまう。大規模なシステムやミッションクリティカルな業務のシステムには障害の発生は許されない。そのため、システムにある程度の冗長性を持たせることによって異常を回避する仕組みがとられる場合がある。例えば電源を多重化したり、ハードディスクを多重化したり(RAID)、無停電電源装置(UPS)を用いたりすることで、フォールトトレランスなシステムを実現することができる。
フォールトトレランスなシステムを構築する技術は、フォールトトレラント技術と呼ばれる。フォールトトレラント技術を用いたコンピュータはフォールトトレラントコンピュータと呼ばれる。フォールトトレラントコンピュータは耐障害コンピュータ、無停止コンピュータ、ノンストップコンピュータなどとも呼ばれる。サーバーの場合は特にフォールトトレラントサーバー(無停止型サーバー)などと呼ばれる場合もある。
フォールトトレラントと同様の概念には、フェイルセーフやフェイルソフトなどがある。フォールトトレランスは異常が生じても正常に機能することを意味するもので、フェイルセーフは人為的ミスによって他人に被害が及ばないようにする防止線のようなニュアンスがある。
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