フルブラウザ
フルブラウザとは、携帯電話などの端末に備わるWebブラウザの中でも、パソコンと同様にHTMLを解釈して表示することのできるブラウザのことである。パソコン向けに作成されたコンテンツも、携帯端末から閲覧することができる。
携帯電話でインターネット接続が実現した当初は、端末の表示画面が狭い都合でパソコン向けWebページをそのまま表示することはできなかった。また、しっかりと作りこまれたWebページは通信速度や通信料金などの点でも非常な負担になってしまう難点があった。そのため通常は、CHTMLのような携帯電話向けのHTMLのサブセット、および、それ専用のWebブラウザを用いることで、簡易化と負荷の軽減が図られてきた。
CHTMLなどの言語で記述されたWebページは、狭い画面でも適切に情報できること、また転送するパケットも少なくてよいといったメリットあある反面、パソコン向けに制作されたコンテンツとは別個に携帯端末向けにコンテンツが記述し直されなくてはならないという難点があった。製作者に負担のかかるコンテンツは、敢えて作成されても課金されることが少なくないので、結局のところ便利で手軽であるとは言えないところがあった。
DDIポケット(現ウィルコム)と京セラは、この不便に着目し、欧米圏で前例のあるOperaを搭載した端末を開発した。接続時間にかかわらず定額である料金コースが登場したことで、通信速度は遅いながらも料金などを気にせずWeb閲覧が可能となり、成功を収めた。
2005年6月に発表されたNTTドコモ向け携帯電話端末「FOMAN901iS」では、フルブラウザと共にニューロポインターが搭載され、表示画面も操作感も、よりパソコンのGUIに近づいてきている。
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