音声振動素子
読み方:おんせいしんどうそし
音声振動素子とは、KDDIと京セラが共同開発した、音声を振動で出力する特殊な振動子の仮称である。振動を利用して音声出力を行う用途に使用される。
音声振動子は、2011年10月に開催された「CEATEC JAPAN 2011」において、「新聴覚スマートフォン」の技術として発表された。スピーカーを搭載しておらず、端末を直接耳に当てると、振動が身体に伝わって鼓膜に届き、音として聞こえる。
振動を身体を通じて音に変音声換する装置としては、音声振動素子の他に骨伝導レシーバなどもある。骨伝導レシーバは頭蓋骨に振動を伝えるが、音声振動素子は鼓膜に振動を伝える点が異なるとされる。音声振動素子の場合、耳たぶに触れるだけでも音が伝わるという。耳をふさいでいても振動が伝われば音は聞こえる。
音声振動素子を搭載した携帯電話が実現することで、スピーカーから音声を伝えるための穴が省略可能となり、端末の防水性能や防塵性能を向上が期待できる。また、端末の小型化や通話品質の向上などにも有効であるとされ、実用化が期待されている。
参照リンク
新開発の音声振動レシーバーを搭載したスマートフォンの試作について - (KDDI株式会社プレスリリース 2011年9月27日)
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