SIMカード
読み方:シムカード
別名:SIM
【英】Subscriber Identification Module, Subscriber Identification Module Card
SIMカードとは、モバイル通信端末において主に契約者情報の管理に使用されるICカードのことである。携帯電話の番号や契約端末を特定するための固有のID番号などが記録されている。
SIMカードは携帯電話会社(キャリア)が発行して、端末に装着される。契約者情報をSIMカードで管理することにより、SIMカードを抜き差しすれば使用端末を容易に変更できる、あるいは、同じ端末を複数の契約者が(各自の携帯電話番号で)使用できるようになっている。ただし、SIMカードが端末に埋め込まれて着脱不可になっていたり、SIMロックが掛けられていたりすると、容易に端末の変更はできない。
第3世代携帯電話(3G)のW-CDMA方式では、正式な呼称はSIMカードではなくUIMカードであるが、通称としては通信方式にかかわらずSIMカードと呼ばれていることが多い。また、後に登場した小型規格のマイクロSIMやナノSIMなども、一般的には規格によらずSIMカードと呼ばれている。
SIMカードの規格標準化はETSI(European Telecommunications Standards Institute)が中心となって進めている。
SIMカードの最初の規格は「フルサイズSIM」と呼ばれる。1990年代初頭に標準化された規格で、クレジットカードサイズだった。90年代後半に「ミニSIM」の規格が登場し、携帯電話の爆発的普及に伴い広く利用されるようになった。今日ではミニSIMがSIMカードの標準とみなされていると言える。ミニSIMのサイズは25mm×15mm×0.76mmである。
ミニSIMをより小型化した「マイクロSIM」が2010年に標準化された。サイズは15.00mm×12.00mm×0.76mmで、Appleの「iPhone 4」に搭載されたことが知られている。
2013年にはマイクロSIMをさらに小型化した「ナノSIM」が標準化されている。規格としては第4世代に相当する。ナノSIMのサイズは12.30mm×8.80mm×0.67mmとなっており、初めて薄型化も実現されている。ナノSIMはAppleの「iPhone 5s」で初めて搭載されている。
参照リンク
TSI TS 102 221 V9.0.0 - (マイクロSIMの仕様書)
TS 102 221 - V11.0.0 - (ナノSIMの仕様書)
ETSI
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