PARC
フルスペル:Palo Alto Research Center
読み方:パーク
別名:パロ・アルト研究所,パロアルト研究所,Xeroxパロアルト研究所,Xerox PARC,ゼロックスパーク
PARCとは、米国のXeroxによって、コンピュータサイエンスに関する新技術開発のために設立された、研究施設の名称である。カリフォルニア州パロ・アルトを所在地とする。
PARCは、1969年にXeroxが買収したSDS(Scientific Data Systems)を母体として1970年に設立された。PARCの設立に際して、NASAや米国国防総省への勤務経歴があるロバート・テイラーが中心となり、研究員の招集が進められた。結果として今日のコンピュータサイエンスの歴史に名を残す多くの技術者がPARCに集っている。例えば、オブジェクト指向プログラミング言語であるSmalltalkを開発したアラン・ケイ、イーサネットを開発したロバート・エトカルフェ、ワープロソフトでWYSIWYGを実現したチャールズ・シモニー、ページ記述言語を開発したジョン・E・ワーノックなどがPARCに在籍していた。
PARCにおける研究成果は、1970年代から1980年代にかけて、コンピュータの世界に多くの影響を与えた。GUI、マウス、レーザープリンタ、パーソナルコンピュータの概念、ユビキタスコンピューティング、果てはコンピュータウイルスもPARCの研究より生み出されたとされている。
また、スティーブ・ジョブズやビル・アトキンソン、ビル・ゲイツなどがPARCを見学に訪れ、大いに刺激を受け、それがGUIのOSであるMacintoshやWindowsの開発につながったとも言われている。
PARCは2002年にXeroxから独立した。2008年10月現在、物理、コンピューター、生物学、社会科学の分野において、約170人の研究者が研究活動を行っている。
ちなみに、日本国内にJ-PARC(Japan Proton Accelerator Research Complex)という研究施設があるが、これは大強度陽子加速器の実験施設であり、PARCとは特に関係ない。
参照リンク
PARC (Palo Alto Research Center) - (英文)
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