フルセグ
別名:フルセグメント放送
【英】full-segment broadcasting
フルセグとは、地上デジタル放送において、複数の区分(セグメント)に分割された放送波をフルに利用する方式のことである。主に「ワンセグ」との対比で用いられる。通常のテレビ向けの放送(いわゆる「地デジ」)を指す場合と、地デジとワンセグの両方を含む場合とがある。
地上デジタル放送では、放送波が13のセグメントに分割されている。この区分のうち1つが、携帯電話などの移動通信機器への放送用に用いられている。1セグメントのみ使用することでデータ量が抑えられ、モバイル端末などの比較的低スペックな機器でも視聴しやすい環境を実現している。
地上デジタル放送の13のセグメントのうち、ワンセグ以外の12セグメントは、通常の据え置き型テレビ向けの放送に用いられる。一般的には、単に「地上デジタル放送」や「地デジ」といえば、この12セグメントを使用する方式を指している場合が多いといえる。ただし「地上デジタル放送」は元来「地上アナログ放送」と対比された語であり、字義通りに解釈すれば必ずしもワンセグを除く意味合いは含まない。
「フルセグ」の語は、ワンセグが採用されることの多い(車載テレビチューナーなどのような)機器において、「ワンセグ以外の高画質のテレビ放送が視聴できる」という意味合いで用いられることが多い。文脈によって「ワンセグではなく12セグメントの地デジが視聴できる」という意味の場合と、「ワンセグが視聴でき、加えて12セグメントの放送も視聴できる(計13セグメント受信可能)」という意味の場合がある。
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