W-CDMA
フルスペル:Wideband Code Division Multiple Access
読み方:ダブリューシーディーエムエー
別名:広帯域符号分割多元接続,Wideband CDMA
W-CDMAとは、無線通信規格のCDMAが広帯域化された、第3世代携帯電話(3G)の通信方式のことである。
W-CDMA方式には大きく分けてふたつの仕様があり、日本で開発されて1998年6月に国際電気通信連合(ITU)に提出された「IMT-2000」と呼ばれる仕様を指す場合と、IMT-2000が同じく欧州から提出された「UTRA」仕様と統合されて仕上がった「DS-CDMA」仕様を指す場合とがある。いずれも内容に大きな違いがあるわけではない。
W-CDMA方式の最大通信速度は回線交換時で64kbps、パケット通信時で384kbpsの能力を持つ。静止状態ならば最大2Mbpsのデータ伝送も可能であるとされる。動画や音声のリアルタイム配信が可能で、テレビ電話や動画配信も実現されている。CDMA方式で1つの周波数が複数の利用者で共有されるため、周波数効率がよい。加えて従来のCDMA方式よりも広い帯域を利用するために、通話品質やデータ通信速度にも優れる。
W-CDMAによるサービスは日本が世界に先駆けて提供を開始した。NTTドコモは「FOMA」の名称で、2001年5月に試験サービスを開始し、同年10月には首都圏で本サービスを開始した。ボーダフォン(当時J-フォン)も「Vodafone Global Standard」(VGS)の名称で2002年12月からW-CDMAの本ービスを開始している。
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