MID, MIDBの解説

開始位置を指定して文字列の一部を抽出する方法

MID関数、MIDB関数を使用すると、開始位置を指定して文字列の一部を抽出することができます。

=MID(文字列,開始位置,文字数)

1. 「文字列」･･･取り出すもとになる文字列を指定します。
2. 「開始位置」･･･取り出す範囲の開始位置を文字数で指定します。左端が位置1になります。0以下が指定されるとエラーになります。対象の文字列の範囲を超える値を指定した場合は空文字列「""」（長さゼロの文字列）が返されます。
3. 「文字数」･･･取り出す文字数を指定します。負数を指定するとエラーになります。開始位置以降の文字数を超える値を指定した場合は、開始位置以降の文字列全体を返します。

=MIDB(文字列,開始位置,バイト数)

1. 「文字列」･･･取り出すもとになる文字列を指定します。
2. 「開始位置」･･･取り出す範囲の開始位置をバイト数で指定します。左端が位置1になります。0以下が指定されるとエラーになります。対象の文字列の範囲を超える値を指定した場合は空文字列「""」（長さゼロの文字列）が返されます。
3. 「バイト数」･･･取り出すバイト数を指定します。負数を指定するとエラーになります。開始位置以降のバイト数を超える値を指定した場合は、開始位置以降の文字列全体を返します。

バイト数による範囲指定では、2バイト以上の長さの文字がその範囲の右端にあった場合、その文字が完全には範囲に入りきらない場合があります。また、開始位置も、2バイト以上の長さの文字の途中の位置になることがあります。
例えば、文字列「あいうえお」で、開始位置を2バイトに指定し、4バイトを取得しようとした場合、Shift_JISコードでは、全角文字は1文字2バイトなので、「あ」の1バイト目と、「う」の2バイト目が範囲から外れます。

この場合、空白文字（半角スペース）が代わりに「い」の両端に付加されます。入りきらない文字のデータを途中で切ったものが付加されるわけではないことに注意してください。

入力例

以下の例では、SEARCH関数とMID関数を使用して、文字列「abcd<efgh>ijkl」の「<」から「>」までの部分を取り出しています。

まず、開始位置として「=SEARCH("<",B2)」で文字「<」の位置として5を得ます（セル「C2」）。
次に、「=SEARCH(">",B2)」で文字「>」の位置として10を得ます（セル「C3」）。取り出したい範囲の文字数を求めるため、「>」の位置「C3」から「<」の位置「C2」を引いて、1を加えます。
最後に、MID関数に今求めた、開始位置と文字数を渡すことで、求める結果「<efgh>」が取り出されます。
結果は以下のようになります。

参照

関連項目

• 文字列の長さを求めるには
• 大文字小文字を区別しないで文字列の部分一致を調べるには
• 大文字小文字を区別して文字列の部分一致を調べるには
• 左端から文字列の一部を抽出するには
• 右端から文字列の一部を抽出するには