SUM, IFの解説

ABC分析をする方法

SUM関数とIF関数を使用すると、ABC分析をすることができます。ABC分析は、複数の項目について、各項目の重要度や優先度などをA、B、Cのアルファベットでランク付けしたものです。例えば、商品の在庫管理や販売管理などを行う際の各商品の重要度や優先度を決定するための1つの指標として用いられます。
ABC分析の方法は、各項目の数値を大きい順番に並べ、大きい順番から累積した数値をそれぞれ求めていきます。累積した数値は、例えば3番目の項目の場合には、数値の大きい1番目から3番目までの数値の合計になります。
次に、各項目の数値の合計に対するそれぞれの累積した数値の構成比を求めます。ちなみに、累積した数値の構成比の表示は、パーセンテージだとわかりやすいでしょう。
累積した数値の構成比をもとに、各項目をA、B、Cのアルファベットでランク付けします。ランク付けの方法は決まった規則はありませんが、一般的には、0%以上80%未満を「A」、80%以上90%未満を「B」、90%以上を「C」とするケースが多いようです。
累積した数値やそれぞれの累積した数値の構成比を求めるにはSUM関数を使用します。

=SUM(数値1,数値2)

1. 「数値1」･･･各データの合計のあるセル、または、セルの範囲を指定します。
2. 「数値2」･･･各データの合計のあるセル、または、セルの範囲を指定します。省略可能です。

ランク付けするにはIF関数を使用します。ここでは、次の条件でランク付けします。

• 条件1：0%以上80%未満ならA
• 条件2：80%以上90%未満ならB
• 条件3：90%以上ならC

これを関数で表すと次のようになります。

=IF(条件1,"A",IF(条件2,"B","C"))

条件1を満たすなら「A」を表示して、もしそうでなければ、条件2を満たすなら「B」を表示して、もしそうでなければ「C」を表示します。

入力例

あらかじめ、E2からE11までのセルの書式をパーセンテージに変更しておきます。
パーセンテージに変更するには、E2からE11までのセルを選択した状態で、右クリックして「セルの書式設定」から「表示形式」のタブの「分類」のパーセンテージを選択します。「小数点以下の桁数」は、内容により変更してください。

累積金額を求めるセルに関数を入力します。

=SUM($B$2:B2)

累積金額を表示します。

累積金額構成比を求めるセルに関数を入力します。

=C2/SUM($B$2:$B$11)

累積金額構成比を表示します。

ABC分析を求めるセルに関数を入力します。

=IF(D2<0.8,"A",IF(D2<0.9,"B","C"))

ABC分析を表示します。

C2からE2までを選択してE11までフィルハンドルのドラッグを行います。

参照

• 構成比を求めるには