「OR・IE」の解説
業務の把握
経営における問題の分析や解決をするための手法「OR(Operations Research)」や、生産現場やサービスにおける問題を改善するための手法「IE(Industrial Engineering)」では、さまざまな図解が使われます。業務を把握するために、業務フローやマトリックス図といった分布図などが用いられます。
業務フロー−業務の流れを表現します |
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マトリックス図、マトリックスデータ解析−相互関係を表現します |
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Zグラフ−時間の経過による推移を表現します |
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分布図、ポートフォリオ−分布を表現します |
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業務分析と業務計画
データの分析や業務改善にもさまざまな図が用いられます。これにはABC分析やアローダイアグラム、レーダーチャートなどの表やグラフが手法として取り入れられています。
パレート図、ABC分析−業務の影響度を表現しています |
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散布図、ヒストグラム−分布を表現します |
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管理図−工程の状態を表現します |
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回帰分析−予測の表現に使われます |
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意志決定
企業にとって業務効率化は必須です。それには、業務におけるさまざまな課題を克服するために問題解決をしていかなくてはなりません。そのためにいくつかの方法が知られています。
特性要因図
業務上の問題となっている特性と、それと関係する要因を魚の骨のような図で表します。これを「フィッシュボーンチャート(特性要因図)」と呼びます。
シミュレーション
シミュレーションは、現実に起こりえると想定できる状況を模擬的に作り出して実験する手法です。シミュレーションには、一定の制約条件式化にある資源を、どのように配分すれば最大の効果が得られるかを探る「線形計画法(LP法)」などが知られています。
在庫管理
企業が業務を続ける時に大切なのは在庫管理です。在庫は多すぎても資金を圧迫しますし、少なくても販売できない状況になってしまいます。そのため、需要と供給のバランスを保つためいくつかの管理手法が知られています。
問題解決手法
問題点の解決手法としてもっとも一般的なものは、「ブレーンストーミング」です。ブレーンストーミングでは、あらかじめ決められたいくつかのルールに従い、グループで意見を交わしながらデータを収集します。このルールには、発言の抑止を防ぐための「批判禁止」、短時間で多くの意見を出す「質より量」、既成概念・固定概念に縛られないようにする「自由奔放」、誰かしらのアイデアを改善したり統合したりする「統合・便乗」などが知られています。
通常、ブレーンストーミングは、集団として多くも少なくもない人数で行います。5名から8名程度が適当とされており、集まるメンバーも同じような階層にいて上下関係をなくします。これによって、意見の交換がしやすく、アイディアも自由に出し合うことができるのです。また、リラックスできる場所を設定し、リーダーは会話が上手で人を乗せることが得意な人が受け持ちます。
ポイント
身近な業務を分析し、問題を解決するための代表的な手法を理解しましょう。
ORとIEの意味や目的を理解しましょう。